~2020年9月6日
ある古紙。そこには多くの人のサインがあった。
ユダヤ人が結成するオーケストラの名簿である。
大戦後、この名簿を頼りに消息を尋ねてみる。
普段の暮らしを継続している人、名前だけを残して消えてしまった人。
そのサインはは荷物のタグのように軽くふりわけられる。
コロナウイルスの世界的パンデミックによって多くの人が亡くなっている今、
同じように人の命が数字化されている。
誰がその数字の一人となってしまうのか。
その篩の選別について、また結果として生かされている今について、
茫漠と考える。-柴田麻衣
(公式サイトより)